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🐓アニマルウェルフェアがつなぐ、いのちと社会の循環。

2026.09.21

🐓 動物・人・企業 ― みんなのGOODにつながるアニマルウェルフェア

— 第5回エシカル・コンシェルジュ講座(講師:認定NPO法人アニマルライツセンター 岡田千尋氏)

 

アニマルウェルフェアは「動物のため」だけではない

アニマルウェルフェアは、動物だけでなく、人の健康にもつながる考え方。

講座の冒頭で示されたのは、とても本質的な視点でした。

「アニマルウェルフェアは、動物の福祉ではなく、 人間を含めたすべての生き物の健康につながる考え方」

地球上には人間の約10倍の数の畜産動物が存在し、その飼育環境が 人の健康・食品安全・環境・企業の持続可能性に直結している。

この“つながり”こそが、アニマルウェルフェアの核心です。

 

世界は「ケージからの転換」を進めている

画像)ウィンドレス鶏舎内部の様子

画像)平飼いの鶏の様子

 

世界ではケージフリーが標準に。日本はまだ約1〜3%。

講座資料では、世界の動向が非常に具体的に示されていました。

  • 米国8州ではケージ飼育卵の販売禁止
  • EUはケージフリー率60%超
  • スイスは100%ケージフリー
  • アジアでも中国・韓国が政策として前進
  • 日本は約1〜3%と大きく遅れている

画像)鶏の巣箱/産卵箱

 

鶏は「高い場所で眠りたい」「巣箱に入りたい」という強い欲求を持つ。

鶏が本来求める行動(止まり木で眠る、巣箱に入る、歩く・羽ばたく)が ケージではほぼ不可能であることは、科学的にも明らかです。

「鶏はエサより巣箱を優先して重い扉を押し開ける」 「ケージから出ると2ヶ月で羽がすべて生え揃う」

“当たり前”と思っていた飼育方法が、実は動物の自然な行動を奪っていたことがわかります。

 

食品安全の観点でも、ケージはリスクが高い

イラスト画像:サルモネラ菌

 

ストレスの高い飼育環境ほど、サルモネラ陽性率が高くなる。

資料では、サルモネラ菌や薬剤耐性菌のデータが示されました。

  • ストレスの高いケージ飼育ほどサルモネラ陽性率が高い
  • 日本の鶏肉は 86%が薬剤耐性菌(2025年研究)
  • 耐性菌は人の体内で定着し、将来の健康リスクになる
  • WHOは「畜産での抗菌薬使用が人の耐性菌を増やす」と警鐘

アニマルウェルフェアは、 食品の安全性そのものを支える“品質の一部”であることがよくわかります。

 

肉用鶏・豚でも世界は改善へ

画像)放牧鶏

成長率を抑えることで、病気・死亡率・ストレスが大幅に改善。

肉用鶏では、成長率を抑えた「ゆっくり成長する品種」への転換が進み、 死亡率・疾病・ストレスが大幅に改善。

豚では、世界中で妊娠ストールの廃止が進み、 日本企業も2030年を目標に切り替えを開始しています。

 

企業の評価軸も変わっている

アニマルウェルフェアは、すでにESG投資の評価項目。

国際的には、アニマルウェルフェアはすでに ESG投資の評価項目。

  • OECD指針にアニマルウェルフェアが明記
  • SASBでは「ケージフリー卵の割合」「妊娠ストール不使用の割合」が指標
  • FAIRR(95兆ドルの投資家ネットワーク)はAWを主要リスクとして評価

つまり、 “動物にやさしい企業”は、投資家からも評価される時代になっています。

 

日本でも変化が始まっている

画像)イオン/平飼い卵の棚

画像)平飼いたまご

 

静かに、しかし確実に、日本の食品業界も動き始めている。

講座資料には、国内企業の取り組みが多数紹介されていました。

  • イオン:2025年までに平飼い卵20%へ
  • 東都生協:2030年に平飼い卵利用人数を逆転
  • キユーピー:2030年までに国内卵の20%をケージフリーへ
  • シャトレーゼ:放牧養鶏を開始
  • サミット・ファミマ・吉野家:国際水準の飼育密度・スタニング導入
  • 日本ハム・プリマハム:妊娠ストール廃止へ

静かに、しかし確実に、日本の食品業界も動き始めています。

 

地球環境とのつながり

 

「安い肉・卵・乳」の裏側で、自然と人権が失われている。

講座資料の後半は、環境負荷の話が圧巻でした。

  • 畜産は世界のGHGの約20%
  • 飼料生産が森林破壊の主要因(アマゾン・セラード・グランチャコ)
  • 大豆の74%は家畜の飼料
  • 農薬被害・先住民族への暴力・水資源の枯渇など、社会問題も深刻

 

画像)メガソーラー(大規模太陽光発電所)

・自然災害のリスク

・生態系への影響

・ライフサイクルとCO2排出

・廃棄やリサイクルの懸念

 

「安い肉・卵・乳」の裏側で、 地球の自然と人権が失われている現実が示されていました。

 

解決策はシンプル

講座の最後に示されたのは、たった2つの方向性。

  1. 動物性食品の量を減らす
  2. 動物福祉に配慮した飼育へ転換する

“良いものを、少量に” これは、IMAI企画が大切にしてきた世界観とも重なります。

 

私たちにできること

  • 平飼い卵を選ぶ
  • プラントベース食品を取り入れる
  • お店や企業に「ケージフリーをお願いします」と伝える
  • 調べて、選んで、広げる
  • 地域の議員に改善を依頼する
  • 周りの人に事実を伝える

写真素材:代替肉を使ったバーガー

写真素材:大豆ミートで作るプラントベースハンバーグ

1日3回の食事は、地球と動物に貢献できるチャンス。

 

■ IMAI企画として

自然とともにある暮らし、 地域の農と食を大切にする姿勢、 フェアトレードやエシカルな選択を広げてきたIMAI企画にとって、

アニマルウェルフェアは「次の大切なテーマ」だと感じます。

動物・人・企業・地球。 すべての“GOOD”がつながる未来へ。

IMAI企画は、これからも やさしく、強く、静かに、 その未来づくりに関わっていきます。

 

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