子どもたちの未来に、いま私たちができる投資がある。
それは、お金ではなく、やさしさを行動に変えること。 一本の木を植えることも、フェアな選択をすることも、 すべては“未来へ手渡す希望”になる。
エチオピアでは、国をあげた植樹活動が続いている。 2026年8月3日には、 約2,620万人が参加し、12時間で約8億530万本の苗木が植えられた。 国民の5人に1人が参加したというこの取り組みは、 未来の世代により良い地球を手渡すための “子どもたちの未来への投資” として位置づけられている。


🌳 なぜ、これほど木を植えるのか
背景には、深刻な森林減少がある。
かつて国土の約40%を覆っていた森林は、 過放牧などを背景に、1990年代後半には わずか3%まで減少した。 森林の減少は、生物多様性の喪失だけでなく、 干ばつ・洪水の増加、農業生産性の低下、食料の不安定化など、 人々の暮らしを根本から揺るがす問題へとつながった。
この危機を前に、アビー首相は2019年、 国民参加型の大規模植樹キャンペーン 「グリーン・レガシー・イニシアティブ」 を立ち上げた。

🌱 苗木はどこから来たのか


この国家プロジェクトを支えているのは、 国内に新設・整備された12万箇所以上の苗床(ナーセリー)ネットワーク。
これらの苗床が、 累計480億本以上の苗木を生産する基盤 となっている。
苗木の生産は政府だけでなく、 地域コミュニティ、若者グループ、女性グループが中心 となって担い、 国内で 76万人以上の雇用 を生み出している。 雇用の創出:苗床の管理や苗木の生産を通じて、国内で76万人以上の雇用(特に地方の若者や女性向け)が生まれました。
さらに、苗木を育てた若者グループが 政府やNGOに苗木を買い取ってもらう 商業的なアプローチ(ビジネスモデル) も確立されている。
植樹は環境活動であると同時に、 地域の生活を支える“経済活動”にもなっている
🌿 どんな樹種が植えられているのか
近年は研究機関と協力し、 エチオピア固有の自生種の種子を森から集めて苗木化 する取り組みが強化されている。
また、緑化だけでなく、 住民の暮らしや食料安全保障を支えるために、 コーヒー、果樹(アボカド・マンゴー)、家畜飼料植物 など 多様な苗木が生産されている。
つまり、植樹は 「森を増やす」だけではなく、 生活・農業・生態系を支える未来のインフラづくり でもある。

🌍 完全自前のサプライチェーン
このプロジェクトの最大の特徴は、 外国からの輸入や援助ではなく、国内で苗床を作り、地元住民が苗木を育てて供給すること。
国民が育てた苗木を国民が植える。 未来を自分たちの手でつくるという、 静かで力強い循環が生まれている。


アビー首相はこう語る。 「植える木は未来の世代に希望を植え付ける。」
木を植えるという行為は、 誰かの明日をそっと支える“やさしい投資”なのだと気づかされる。
そして、私たちの日々の選択も同じ。 自然に寄り添うこと。 フェアなものを選ぶこと。 誰かの笑顔につながる行動をすること。 それらはすべて、未来の子どもたちへ贈る小さな希望になる。
今日のやさしさが、明日の地球をつくる。 子どもたちが笑って走れる未来を、 私たちの手で育てていく。

